映画『 カイジ/ファイナルゲーム 』短評(ネタバレなし)★★★★☆

©福本伸行講談社/2020映画「カイジ ファイナルゲーム」製作委員会

 

自堕落で借金まみれだけど、人を信じることだけが取り柄のような男、カイジの人生逆転劇!その実写版の9年ぶりの最新作にして・・・圧倒的完結編!!

 

 

あらすじ

東京オリンピック終了を機に、日本の景気は急速に悪化した。地上で暮らす庶民の生活は悪化する一方で、金融会社・帝愛グループは地下に「帝愛ランド」と称した巨大カジノを建設し、高所得者や地上での生活に鬱屈した人々から絶大な支持を集めていた。そんな弱肉強食の社会でカイジは、地上で派遣社員として貧しい暮らしをしていた。ある日、かつてカイジにギャンブルで敗北した、大槻が「バベルの塔」というギャンブルをカイジに持ち掛ける。必勝法があると聞かされたカイジは報酬目的で参加するが、それは国家をも敵に回す、カイジ史上最大のゲームの始まりであった・・・!

ポスター

©福本伸行講談社/2020映画「カイジ ファイナルゲーム」製作委員会

作品データ

英題

  • 『 Kaiji:Final Game 』

上映時間

  • 128分

公開日

  • 製作国(日本) 2020年1月10日

製作キャスト

きなこ評

この作品の原作と実写版は本質は同じですが、それぞれに独自の魅力があります。それを踏まえて、
異論は認めますが、今作は実写版カイジ最終作として最高の脚本、演出であったと思います。私は実写版のカイジが好きなので、この映画が公開されるまで、7年待ちました。

前2作を経て、「カイジ」という映画は完成されたように感じます。カイジの持つ魅力を全力で活用し、日本へのメッセージをこの映画は送っています。

映画が公開されるにつれてカイジという男はダメ人間として描かれてはいますが、確実に成長が見られるんですよね。そして今回は年齢的にも成長したカイジが、同じ境遇の若者を引っ張っていく…。

物語は帝愛の支配と東京オリンピック後の不景気が重なったディストピアな日本が舞台。現実にも起こり得そうな範囲の、リアルな設定がカイジらしいです。そのため、カイジの魂の叫びが現実味を帯びたものとして心に響いてきます。

希望は与えられるものではない、自身が築くものだ・・・と。

国を変えるには一人ひとりが希望を持たなければならない。そう感じさせてもらえました。希望は捨てない。

個人的には関水渚演じる加奈子の「キュー」が気に入りました。これを思いついた人は天才だと思います。(*^ω^*)👉🏿