夏は映画祭りだ!『 ジュラシック・ワールド/新たなる支配者 』紹介&考察

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こんにちわ!きなこです(⌒∇⌒)

スティーブン・スピルバーグ監督による『 ジュラシック・パーク(1993) 』は恐竜、アドベンチャー映画の金字塔であり、「人類の科学の進歩」に警鐘を鳴らすSF映画としても質の高い作品でした。シリーズは7月29日公開の『 ジュラシック・ワールド/新たなる支配者 』で第6作目となり、ついに完結を迎えます。モンスターとSFの両ジャンルを兼ね備え、「遺伝子組み換え技術」を主なテーマとして描いてきた「ジュラシック・シリーズ」。完結作で現代を生きる我々に、一体どんなメッセージを与えてくれるのか・・・楽しみでなりません!

今回は『 ジュラシック・ワールド/新たなる支配者 』について紹介していきます。

※本記事は公式サイトの情報や「ジュラシック・ワールド/炎の王国」のネタバレに触れています。

☆製作陣&あらすじ☆

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ジュラシック・ワールド」が建設されたイスラ・ヌブラル島は、火山噴火に遭い、救出された恐竜たちは、世界中へと放たれてしまった。それから4年の月日が経ち、恐竜行動学者・オーウェンクリス・プラット)と、「ジュラシック・ワールド」の管理責任者だったクレア(ブライス・ダラス・ハワード)は、人里離れた地で14歳になったクローン少女であるメイジー(イザベラ・サーモン)を守っていた。オーウェンは子供を連れたブルーと再会するが、何者かによってブルーの子供が誘拐される。オーウェンはクレアと共に救出へ向った。その頃、土壌科学者・サトラー博士(ローラ・ダーン)はかつて共に「ジュラシック・パーク」を視察した、古植物学者・グラント博士(サム・ニール)とバイオ企業「バイオシン」の調査をしていた。「バイオシン」は世界各地の恐竜を捕獲し、研究しているらしい。2人は無秩序(カオス)理論学者・マルコム博士(ジェフ・ゴールドブラム)に協力を求める。 果たして、人類と恐竜の運命や如何にー。

☆注目ポイント&作品考察

「ジュラシック・シリーズ」は「新たなる支配者」を含めて全6作あります。1~3作は恐竜のテーマパークが一般向けに公開される前の物語。そして第4作目となる『 ジュラシック・ワールド(2015) 』から続く現シリーズは、既に出来上がってしまった後の悲劇を描いています。第4作目から主要人物も新しくなったので、シリーズは1~3作と4~6作と大きく分けて2つの章から成っているともいえます。さて、第6作目「新たなる支配者」では、完結作として1~3作の主要人物・アラン博士、サトラー博士、マルコム博士がついに合流します!彼らは各分野のスペシャリストなので、恐竜が蔓延る世界の救世主となってくれる事でしょう。個人的に、「新たなる支配者」は「ジュラシック・ワールド3」であり、「ジュラシック・パーク4」とも思っています。

「ジュラシック・シリーズ」は全編通して、遺伝子を操作できる様になった人間の「倫理観」をテーマとして描かれてきました。そのテーマが最も顕著に表れた作品が第5作目である『 ジュラシック・ワールド/炎の王国(2018) 』だと思っています。「炎の王国」では、火山噴火が迫る島に残された恐竜たちを、「保護するか」「絶滅させるか」という2つの選択を登場人物は迫られます。主人公たちは恐竜を保護せず、島に残して絶滅させる選択を取りました。

しかし、一部の恐竜たちは「軍事利用」の為に、かつて「ジュラシック・パーク」の建設に貢献したロックウッド財団によって引き取られ、財団の地下室で管理されることになりました。この時点で人類は、恐竜に対して「保護する」、「絶滅させる」、「兵器として利用する」、「商用利用する」という4つの対応策を見出しています。一つ目の「保護する」は、どちらかといえば「商用利用する」ともいえそうですね。最新作「新たなる支配者」は、シリーズ完結作なので、人類が恐竜に対して4つの内、どの選択をするのか結論を出してくれる筈です。

前作「炎の王国」で主人公たちがやむを得ず、恐竜たちを全て殺処分しようとした際に、クローン少女であるメイジ―は「私と同じクローンだけど、みんな生きてる」と話し、恐竜たちを逃がしました。私はこのシーンで、おそらく次作の主人公たちが持つ選択肢の中に「恐竜を絶滅させる」はもう無いだろうなと感じました。

恐竜に対する人類側の勢力争いも気になりますが、もう一つ最新作で期待していることがあります。それはシリーズがテーマとして描いてきた、「科学の進歩」と「命の尊厳」に対して現代にどんなメッセージを与えてくれるのかということです。

「ジュラシック・シリーズ」の完結作となれば、前述した人類同士の勢力争いを終結させただけで、物語が終わるとは思えないんです。

劇中の、化石となった蚊の血液から恐竜のクローンを作る、というのはDNAの構造上どれだけ科学が進歩しても不可能だそうです。つまり「恐竜の復活」というのは、第1作目である『 ジュラシック・パーク(1993) 』公開当時から現代まで「SF」や「ファンタジー」の世界です。しかしシリーズが論じてきた、科学の進歩が命の尊厳を脅かす危険性、というのはフィクションでも何でもなく現代に生きる我々が考えざるを得ない課題として存在しています。例えば最近、話題となってきたゲノム編集食品や動物のクローン実験。それの何がいけないの?という人もいるかもしれません。気持ちは分かります。だって「具体的なデメリット」が見つかっていないんですから。クローン生物もゲノム編集も、現代科学の技術なら出来得ること。でもやるかどうかは「人間の倫理観次第」という・・・

まさに「ジュラシック・パーク」の登場人物と同じ局面に人類は今、立たされているといっても普通に過言ではありません。

だからこそ、完結作での登場人物たちの「科学の進歩」と「倫理観」についての価値観のぶつかり合いが最高潮に達し、それがどんな答えや問題提起になって私たちに届くのか・・・とても興味深いです。そして楽しみです!

 

ジュラシック・ワールド/新たなる支配者 』は7月29日公開。ぜひ家族でこの恐竜SFアドベンチャーを堪能してみてはいかがでしょうか??

ではまたッ!(^▽^)/

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